野菜が高騰しない理由

 九州産直クラブでは、生産者と農産物の価格を決めたら、その価格で販売をします。それは、高い年でも安い年でも決めた金額が変わる事は基本的にありません。今年で言うと白菜や葉野菜を中心に野菜が高くても変更はありませんし、市場が安くなったからといって変わりません。生産者と決めた価格で仕入をして販売していきます。それは、“生産者が継続的に農業をおこなっていける価格で取引をする”という産直クラブの理念があるからです。

 実は、今年の冬は野菜の注文が多く、野菜の種類によっては2倍の注文数が入りました。市場価格がたかくなると価格の変わらない産直クラブの野菜が安く見えるからか、よくあることではあるのですが、どうしても素直に喜べません。なぜなら、通常時に産直クラブで予想注文数の倍以上作付けしている事はまれで、急に注文が増えても出荷はできず、欠品になるからです。毎年、注文いただいてる方には極力お届けしたいのですが、それも難しい事です。

 農産担当としては、今年の様に野菜が高騰しても豊作で安くなっても継続して買い続けていたただける関係をつくれることが理想です。他が安ければ他に行くことをしていると一時的に家計は助かっても、国内の農業は潰れていくだけです。安心・安全な食べ物を今後も残していきたいと想っていますが皆様の支えがないと成り立たない事を、多くの方に知っていただけたらと思います。f:id:fujiicyanneru:20180212140339j:plain