梅パワー

急に暑くなってきましたね、皆さんはいかがお過ごしですか?

九州産直クラブでは調度、青梅の配達が始まりました。

我が家の手作り梅サワーをご紹介します。

★夏バテ予防の自家製梅サワー★

材料:青梅 1kg、砂糖 600g、酢 1000cc、保存用ビン(5ℓ) 1個、つまようじ 2~3本、ペーパータオル 適量

1.青梅をキレイに洗い、たっぷりの水に浸けてアク抜きをします。保存用ビンに熱湯をかけて消毒し、水分をキレイに拭き取っておきます。

2.梅のアク抜きが終わったら、ペーパータオルで水気を拭き取ります。

3.水気を取ったら、つまようじを使ってヘタを一つ一つ丁寧に取り除きます。(ヘタを取らないとエグ味がでます。)

4.保存ビンに青梅・砂糖・酢の順番に入れます。(酢はリンゴ酢や黒酢などお好みの物でオッケーです。)

5.冷暗所に置いて1ヶ月~2ヶ月で飲み頃となるのでお楽しみに!

出来上がったら、お好みで、水で割ったり、ソーダで割ってお楽しみください。

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梅には、クエン酸、リンゴ酸、カルシウム、鉄分といった有機酸類やミネラルが豊富に含まれており、これからの時期にぴったりです。

1.疲労回復効果:クエン酸は疲労回復効果があることで知られています。

2.胃腸を調えてくれる:クエン酸が胃腸の働きを助けてくれるので、夏バテ予防の効果も期待できます。

3.肥満防止:クエン酸は、脂肪や糖質の退社を促進する効果があるそうです。

など色々な効果が期待できますので、梅を使って自家製のサワーやシロップを作りませんか?

 

因果応報

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 「白米」は白い。今まで疑問に思ったこともなかったことについて、最近考えさせられています。

 きっかけは、会員さんからの「お米に黒い斑点がついてますけど」というお電話。原因は、カメムシによる食害でした。

 これは、穂が実る途中、カメムシが柔らかい穂にセミのようにストロー状の口を差し込んで中のでん粉を食べるときにできる、お米の傷跡のようなものです。食べても問題ありませんが、見た目が悪くなるため敬遠されています。特に一般流通ではこのお米の混入基準が厳しく、1000粒に2粒以上入っているだけでお米の等級が下がります。そして、等級が下がるごとに60kgあたりの買い取り価格が600円~1,000円の暴落。そのため、一般栽培では穂が出る時期にカメムシを殺す為の「殺虫剤」を必ずといっていいほど使用します。

 また、それらの農薬は、以前話題に上がったネオニコチノイド農薬の中でもミツバチなどに影響の大きい「ダントツ」(クロチアニジン)などが多く使われており、岩手県山形県では養蜂家から損害賠償を求められる事態にも。福岡県でも種もみの段階から収穫までに14~18成分回数の農薬が使用されます。

 また、お米については「悪者」のカメムシですが、有機農業の世界では、メスのカメムシはナスやいちごなどに広く害を及ぼす「キイロアザミウマ」を食べる「益虫」としても知られています。農薬は、害虫だけを殺すわけではないので、影響は田んぼやその周り、そして水が流れる川や海にまで影響を及ぼします。今食べる農薬の摂取の問題だけでなく、水の汚染、流れた先の生態系への影響。あたり前の農薬を使って育てる真っ白なお米を食べることが、今の自分だけでなく孫やもっと先の世代の時の環境破壊に繋がっています。

 人間が自分たちの都合で自然をねじ曲げる行動をすると、一見すると何も起きていないようでも、思ってもみない所でしわ寄せがくるんだなと思いました。私にできることは、1人でも多くの方に使ってもらうこと、知ってもらうことです。少しでも世の中から農薬を減らせるよう頑張っていきます。

走る豚~親子2代で紡ぐ放牧豚のものがたり~

f:id:fujiicyanneru:20180417095006j:plain走る豚の誕生

 事件が起きたのは今から21年前、1997年のことでした。きっかけは、菊池渓谷近くの山奥で浮上した、産廃処理場計画…。

 地元で起きたこの計画に武藤計臣(むとう けいしん)さんは仲間たちと一緒に反対運動をしました。どのようにして食い止めるか考え、選んだ方法は、その土地を買い占めてしまうこと。結果、見事に計画を中止に追いやることに成功しました。しかし、武藤さんたちの手元に残ったのは、広大な土地と多額の借金だけ…。そして、反対運動を共にした仲間たちもだんだん縁遠くなっていってしまいました。

 その土地で無農薬栽培を行いましたが、以前その土地で使用された多量の化学肥料の影響が残っており上手く野菜が育ちません。ただただ広い土地を目の前にして途方に暮れていた時にふと思いました。『広い土地が余っているならその時に飼っていた豚を放してあげたら喜ぶのではないか』と。それまでの武藤さんは、多くの畜産農家と同様、1頭/1㎡といった密飼い状態で飼っていましたが、それが一気に1頭/80㎡に!ストレスから解放された豚たちは広い土地をどんなに喜んで走り回ったことでしょう。

 

時代は流れ次の世代へ

 現在、走る豚を育てる中心となっているのは武藤さんの長男の勝典(かつのり)さん。家業を継いだのは12年前。車の販売員でした。他人が作った物を人に薦めることに違和感を覚えるようになり、一念発起しました。「農作物は一から全部自分で作った物。どれだけでも説明できます。収入は減りましたが、心は裕福になりました。」

 簡単に放牧と言っても労力が何倍もかかり、走り回れる環境で育つ「走る豚」はたくさん体を動かすので通常の養豚より太りにくく、餌の量も増えます。しかし「それでも安全でおいしい肉を届けるために続けています。何より、豚が一番喜んでいますから。」と勝典さんはおっしゃられます。

 勝典さんが手間を惜しまず、愛情たっぷりに育てた『走る豚』。脂身が甘く、臭みの少ない肉です。一度、食べてみてください。f:id:fujiicyanneru:20180417094845j:plain

植物の不思議

 前回のカタログの表紙の取材で、めぐみの里のイチゴ生産者樋口さんの所に行ってきました。樋口さんは『あまおう』を出荷してくださっています。それ以外にも弟さんが『さがほのか』を育てています。そこで話を伺っていると、『あまおう』は熟す時に全体に色が付いていくけれど、『さがほのか』は実の先から段々と赤くなっていくそうです。同じイチゴと思っていましたが、品種によって色の付き方が違い、驚きました。他にも、『あまおう』はデリケートな品種で、熟すとお届けから2~3日で悪くなってしまいますが、『さがほのか』は熟す直前に収穫するため1週間置いても悪くなりにくいのが特徴と言われていました。

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       『あまおう』              『さがほのか

 他にも、初めて見られてビックリされた方もいらっしゃるかもしれませんが、産直クラブで取り扱っているセロリ!茎が緑色です。一般的なスーパーで見られるのは茎が薄い緑色or白色ですよね。この茎が緑色の品種は香りが強く、アクも強いのですが、栄養価が高いと言われています。

 それにアスパラガス。アスパラガスが畑にどうやって生えているかご存知ですか。初めて見たときは私もビックリしました。いつも食べているアスパラガスが地面からニョキニョキ生えてくる風景はなかなか見ることのできないなと思いました。

 実際に栽培している現場に足を運ぶと色々な発見があります。ぜひ、会員の皆様にもまた畑イベントに来て欲しいと思っています。一緒に新たな発見をしましょう!

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2月18日『こだわりの感謝祭』in 地場産くるめ

今年は例年行ってきた収穫祭を感謝祭と名前を変えて2月18日に行いました。カタログで見るだけの生産者やメーカーさんと直接会い、お話しを聞きながら買い物ができる機会になりましたでしょうか?無農薬のほうれん草が150円など生産者価格で販売していたので、皆さんお買い物袋がパンパンに膨れていたのが印象的でした。最後に行われたビンゴ大会の景品の1等は周船寺ふれあい倶楽部の中島さんの「無農薬米30kg」でした。当たった方がかなり羨ましかったです・・・。

 たくさんの方にご来場いただき、ありがとうございます。また、色々な理由で来ることができなかった方は次回ぜひお越しください。

 

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野菜が高騰しない理由

 九州産直クラブでは、生産者と農産物の価格を決めたら、その価格で販売をします。それは、高い年でも安い年でも決めた金額が変わる事は基本的にありません。今年で言うと白菜や葉野菜を中心に野菜が高くても変更はありませんし、市場が安くなったからといって変わりません。生産者と決めた価格で仕入をして販売していきます。それは、“生産者が継続的に農業をおこなっていける価格で取引をする”という産直クラブの理念があるからです。

 実は、今年の冬は野菜の注文が多く、野菜の種類によっては2倍の注文数が入りました。市場価格がたかくなると価格の変わらない産直クラブの野菜が安く見えるからか、よくあることではあるのですが、どうしても素直に喜べません。なぜなら、通常時に産直クラブで予想注文数の倍以上作付けしている事はまれで、急に注文が増えても出荷はできず、欠品になるからです。毎年、注文いただいてる方には極力お届けしたいのですが、それも難しい事です。

 農産担当としては、今年の様に野菜が高騰しても豊作で安くなっても継続して買い続けていたただける関係をつくれることが理想です。他が安ければ他に行くことをしていると一時的に家計は助かっても、国内の農業は潰れていくだけです。安心・安全な食べ物を今後も残していきたいと想っていますが皆様の支えがないと成り立たない事を、多くの方に知っていただけたらと思います。f:id:fujiicyanneru:20180212140339j:plain

大寒波にも負けず

 今年も1月上旬に大寒波がやってきてしまいました。こうなると必ず生産者から、「野菜が凍って収穫ができません」と連絡が・・・。今年は特に熊本県で畑に雪が10cm以上積もってキャベツなどがだせない、といつもは雪の積もらない地域からも連絡がありました。

 私が農産物の担当になって「野菜が凍った」と始めて聞いた時、「畑が全滅した!」と叫んだのを思い出します。野菜を凍ったまま収穫すると収穫後に解凍されても傷んでしまいます。しかし、野菜たちの生命力は強く、畑に植えてあるまま解凍されれば、そのまま元気になります!畑に植わっている野菜たちは本当に生きているんだなと感じました。

 大寒波などが来ると野菜が欠品して会員の皆さんにはご迷惑をおかけしてしまいますが、大寒波の中、野菜も生産者も戦っています。温かくなればまた出荷が始まりますので、引き続きご注文をお願いします。

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